Excel のマクロを無効にする設定を切り替えるには
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エクセルの日々の作業を自動化してくれる便利な機能としてマクロがあります。しかし、便利な反面、悪意のあるコードを仕込むことができ、不用意に実行すると被害にある恐れがあります。
この記事では、より安全にマクロを使えるよう、マクロを無効にするか有効にするかを切り替える設定を紹介します。既定では無効になっています。

トラストセンターの設定にあるマクロの設定からVBA マクロを無効にするを選択して、無効にできます。
マクロを無効/有効にする設定
マクロを無効/有効にする設定は、トラストセンターの設定のVBA マクロを無効にするまたはVBA マクロを有効にするを選択します。
- エクセルを開きます。
-
ファイルタブからオプションを選択します。または Alt + F, T キーの順に入力して、ショートカットからオプション画面を表示できます。
-
トラストセンタータブからトラストセンターの設定を選択して、トラストセンターの設定画面を表示します。または Alt + T, M, S キーの順に入力して、旧バージョンのショートカットから表示できます。
-
マクロの設定タブから次のいずれかのVBA マクロを無効にするを選択します。
- 警告せずに、VBA マクロを無効にする
- 警告して、VBA マクロを無効にする
- 電子署名されたマクロを除き、VBA マクロを無効にする
警告して、VBA マクロを無効にするを選択すると、ファイルを開いたときに有効にするか選択できます。 -
OK を選択します。
これで、マクロが含まれているファイルに対して自動で無効な状態で開かれるようになりました。
🟩VBA マクロを有効にしない
マクロを毎回有効化するのが面倒だという理由で VBA マクロを有効にする (推奨しません) を選択してはいけません。悪意のあるマクロに対して危険な状態になります。

代わりにフォルダーを信頼できる場所に設定する方法があります。自身が作成した信頼できるマクロをそのフォルダーに置くと、設定に関わらず有効になります。
マクロを含むファイルを開いてみる
マクロを含むファイルを開くと、それぞれの設定によりマクロが無効化されます。
インターネットから取得したファイルは先に保護ビューを解除しないとマクロを有効化できません。保護ビューなどのセキュリティ制限と解除する方法で詳しく解説しています。

🔒警告せずに、VBA マクロを無効にする
マクロが無効になります。有効化することはできません。
ファイルタブ > 情報 にメッセージが表示されます。

🔒警告して、VBA マクロを無効にする
マクロが無効になります。メッセージにはマクロが無効にされました。が表示されます。
メッセージバーのコンテンツの有効化を選択して、有効にできます。そのファイルは信頼済みドキュメントになり、以降はマクロが有効化された状態で表示されます。アクティブコンテンツを有効にする方法で詳しく解説しています。

🔒電子署名されたマクロを除き、VBA マクロを無効にする
電子署名されているマクロは有効になります。それ以外は無効になります。
🔒VBA マクロを有効にする (推奨しません)
マクロが有効になります。
その他のマクロの設定
VBA プロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する:Visual Basic Project へのプログラム的なアクセスは信頼されません。のようなメッセージが表示されるときは、チェックすると実行できます。
アクティブコンテンツを無効/有効にする設定
マクロ以外にもアクティブコンテンツを無効/有効にする設定がそれぞれあります。
- データ接続の設定:外部のデータベースやファイルからデータを取得する機能。
- ブックリンクの設定:外部のファイル (ブック) に対するセル参照。
- ActiveX の設定:シートやフォームの入力コントロール。詳細については近日公開予定です。
- アドインの設定:エクセルを拡張する機能。詳細については近日公開予定です。
まとめ
- 悪意のあるマクロ:自身が作成したものでないマクロはすべて危険です。どんな脅威が潜んでいるのかわかりません。不用意に有効にして実行しないように注意します。
- 基本は無効化:うっかりマクロファイルを開いてしまうことがあります。そんなときでも自動で無効化されていると安全に開けます。
- 個別に有効化:自身が作成したマクロは有効にしても問題ないので警告して、VBA マクロを無効にするの設定から、ファイル単位で有効化します。
この設定を活用してエクセルの時短に役立ててください。