Excel の COM アドインを無効にする設定を切り替えるには

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エクセルの COM アドインとは、COM 技術を使用して作成されたアドインのことで、エクセルの機能を拡張します。3D データを可視化したり、Azure DevOps と連携するなど様々なものがあります。

エクセルのインストール時に組み込まれているものは安全です。第三者が作成した COM アドインを追加することもでき、信頼できないときやセキュリティ上の懸念があるときは削除するなり無効にできます。

トラストセンターの設定にあるアドインからすべてのアプリケーションアドインを無効にするをチェックして、無効にできます。

COM アドインとは

アドインの種類がいくつかあります。

  • Office アドイン (Web アドイン):Web の技術を使用して作成したアドイン。主に Office ストアからインストールします。一般的にアドインといえばこれを指します。
  • Excel アドイン:主に VBA を使用して作成されたアドイン。
  • COM アドイン:COM を使用して作成されたアドイン。

🧩COM アドイン

インストール時に組み込まれている COM アドインがいくつかあります。

インストール時の COM アドイン

COM アドインを無効/有効にする設定

COM アドインを無効にする設定は、トラストセンターの設定の すべてのアプリケーションアドインを無効にするをチェックします。

  1. エクセルを開きます。
  2. ファイルタブからオプションを選択します。または Alt + F, T キーの順に入力して、ショートカットからオプション画面を表示できます。
    ファイルタブを選択
    ファイルのオプションタブを選択
  3. トラストセンタータブからトラストセンターの設定を選択して、トラストセンターの設定画面を表示します。
    オプションのヘッダー オプションのトラストセンタータブを選択
    トラストセンターの設定を選択
  4. アドインタブから アプリケーション アドインに対し、信頼できる発行元の署名を必須にするまたは すべてのアプリケーション アドインを無効にするをチェックします。
    トラストセンターのアドインタブを選択
    アドインを無効にするをチェック
    • アプリケーション アドインに対し、信頼できる発行元の署名を必須にする をチェックすると、ファイルを開いたときに署名されていないアドインを有効にするか選択できます。
    • チェックを外すと COM アドインは有効になります。
  5. OK を選択します。
    オプションの OK ボタン

これで、COM アドインが無効な状態で開かれるようになりました。

COM アドインを無効にして開いてみる

アドインを無効にした状態でエクセルを開くとアドインが使用できない状態になります。

インターネットから取得したファイルは先に保護ビューを解除しないとアドインが無効になったり制限がかかります。保護ビューなどのセキュリティ制限と解除する方法で詳しく解説しています。

インターネットから取得した保護ビューのメッセージバー

🔒アプリケーション アドインに対し、信頼できる発行元の署名を必須にする

トラストセンターの設定の信頼できる発行元タブに追加されている証明書で署名されている COM アドインを有効にします。それ以外は無効になります。

組み込まれている COM アドインは次のようになります。

  • Microsoft Data Streamer for Excel:有効
  • Microsoft Power Map for Excel:無効
  • Team Foundation Add-in:無効

無効になるときメッセージにはアプリケーション アドインが無効にされました。が表示されます。

無効化されてもメッセージバーのコンテンツの有効化を選択して、有効にできます。そのファイルは信頼済みドキュメントになり、以降は COM アドインが有効化された状態で表示されます。アクティブコンテンツを有効にする方法で詳しく解説しています。

メッセージバーのコンテンツの有効化を選択
機密性の高い情報が含まれていないファイルで有効にすることで、安全性を確保できます。

🔒署名されていないアドインに関する通知を無効にする

上記のアプリケーション アドインに対し、信頼できる発行元の署名を必須にするをチェックして無効化されているとき、メッセージバーを表示しないことで有効化できないようにします。

組み込まれている COM アドインは次のようになります。

  • Microsoft Power Map for Excel:メッセージバーが表示され有効化できる。
  • Team Foundation Add-in:メッセージバーが非表示になり有効化できない。

🔒すべてのアプリケーション アドインを無効にする

COM アドインが無効になります。有効化することはできません。

最も安全な設定ですが、信頼できる COM アドインも無効になります。

アクティブコンテンツを無効/有効にする設定

COM アドイン以外にもアクティブコンテンツを無効/有効にする設定がそれぞれあります。

アクティブコンテンツを有効化する方法について、アクティブコンテンツを有効にする方法で詳しく解説しています。

まとめ

  • 組み込みは安全:インストール時に組み込まれている COM アドインは Microsoft 公式のものなので安全です。
  • 第三者の COM アドインは危険:第三者が作成したアドインは悪意のあるコードが埋め込まれている危険があります。作成者を信頼できるか慎重に判断します。
  • Team Foundation Add-in:このアドインはリボンにチームタブを追加します。Azure DevOps と連携してチームで作業する機能を拡張します。

この設定を活用してエクセルの時短に役立ててください。