Excel の破損したファイルを修復して開くには

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エクセルで作業をしているとファイルが開けなくなったり、破損して焦った経験はありませんか。

安心してください。エクセルにはファイルを修復するための機能がいくつかあります。修復して開いたり、バックアップやコピーしたファイルから簡単に復元できます。

通常は、破損しているときには自動で修復が試みられるため、ファイルを開くだけで修復されます。

ファイルを修復する方法がいくつかあります。それぞれの結果に違いがあります。

ファイルを開くダイアログから開いて修復する

ファイルを修復するには、ファイルを開くダイアログから開いて修復するを選択します。

この方法で修復すると最新の状態に復元できます。
  1. エクセルを開きます。
  2. Ctrl + F12 キーを入力して、ファイルを開くダイアログを表示します。
    ファイルを開くダイアログ
  3. 修復して開きたいファイルを探して選択します。
    ファイルを開くダイアログからファイルを選択
  4. 開くのから開いて修復するを選択します。
    ファイルを開くダイアログからファイルを開いて修復するを選択
  5. 修復を選択します。
    修復を選択
    データの抽出を選択すると、セルに入力された値や数式だけを復元します。
  6. 修復されたら読み取れなかった内容を修復または削除することにより、ファイルを開くことができました。のようなメッセージが表示されます。閉じるを選択します。
    閉じるを選択
    • 一部のデータが破棄されている可能性があります。
    • 修復できないときは、その内容がメッセージに表示されます。

これで、ファイルが修復され正常に開かれました。破棄されているデータがないか確認します。

新しいファイルの扱いになっているため、保存するときは名前を付けて保存から上書きするか、別のファイルとして保存します。

バックアップから復元する

バックアップから復元する方法がいくつかあります。どれも事前にバックアップを取っていないと使用できません。

  • OneDrive から復元する
  • 自動回復機能から復元する
  • バックアップファイルから復元する
  • Windows のファイル履歴から復元する

🛠️OneDrive から復元する

ファイルを OneDrive に自動保存しているなら、バージョン履歴にバックアップがあります。

  • 復元したいファイルを選択してバージョン履歴 から復元できます。
  • 復元したいファイルを開いて ファイル > バージョン履歴 から復元できます。
この方法で修復すると、最新から古い状態まで選択して復元できます。

🛠️自動回復機能から復元する

ファイルの編集中に強制終了して開けなくなった時は、自動回復機能から修復する方法があります。

  • ファイルを開ける:ドキュメントの回復から復元したい時点の自動回復用データを選択して復元できます。
  • ファイルを開けない:エクスプローラーから自動回復用ファイルの保存場所を開いてファイルをコピーして復元します。
    既定値は、次の場所に保存されています。ただし、Excel や Windows のバージョンによって異なる場合があります。

    C:\Users\{ユーザー名}\AppData\Roaming\Microsoft\Excel\

この方法で修復すると、少し古い状態に復元できます。

🛠️バックアップファイルから復元する

バックアップファイルを作成しているなら、そのバックアップファイルを開いて名前を付けて保存して復元できます。{ファイル名} のバックアップ.xlk という名前で保存されています。

この方法で修復すると、最新の状態に復元できます。

🛠️Windows のファイル履歴から復元する

Windows の機能にある コントロール パネル > システムとセキュリティ > ファイル履歴 を有効にしていると、復元できます。

この方法で修復すると、最新から古い状態まで選択して復元できます。

ファイルが開けなくなる原因

ファイルが破損する以外にも開けなくなる原因がいくつかあります。

  • 数式が重すぎる:列全体を参照する数式、範囲が広すぎるセル参照が大量にある
  • 計算が複雑すぎる:配列数式で参照するデータの数が間違っている
  • オブジェクトが多すぎる:非表示にしているオブジェクト、または高さや幅が 0 のオブジェクトが大量にある
  • スタイルが多すぎる:ブック間でコピーや貼り付けを繰り返して、不要なスタイルが大量に増える
  • 名前の定義が多すぎる:定義している名前の数が膨大になる、または無効な名前が存在する

これらを使用すると、必ずファイルが開けなくなるわけではありません。大量に増えてくると次第にパソコンに負荷がかかり、トラブルの原因になるため多用は禁物です。

エクセルが起動できない

ファイルを修復する以外にも、エクセルが起動できない原因を調査したり、修復して解決できます。

  • セーフモードで起動する:エクセルが起動できないときはセーフモードで起動できるか試してみます。起動できるなら、アドインなどが原因になっている可能性があります。それらを無効にすると起動できるかもしれません。
  • エクセルを修復する:セーフモードでも起動できないときはエクセルを修復して問題を解決できます。Word など Office 製品全体が修復されます。

まとめ

  • 再起動:一時的に調子が悪いだけなら、パソコンを再起動すると解決できるかもしれません。
  • バックアップ:いつファイルが破損したり開けなくなるかわかりません。バックアップを必ず作成して備えを万全にします。
  • 自動修復:ファイルが破損しているときは、開いたときに自動で修復されます。修復されないときは手動で行う必要があります。

この方法を活用してエクセルの時短に役立ててください。